CD-16
ロシア
Russia




01 ハラヴォード [ Khorovod ]
 踊り方の例(動作)。
 ハラ=ホロス(コロス)のことでコーラスの意味、ヴォード=歩くの意味、よってハラヴォードとは、歌いながら踊ることを言います。ロシアの踊りは、ハラヴォードというチェーン・ダンスとプリャースカという一人踊りをベースとしたもの、宮廷舞踊、カップル・ダンスやカドリールなどがあります。別のいい方をすれば、ペーザント・ダンス(ハラヴォード、プリャースカなど)とボール・ルーム・ダンスという分類法もあります。
 ハラヴォードは、英語圏では、「ラウンド・ダンス」とも呼ばれています。
 女性舞踊であることが多く、前進ステップでは頭を上下動させずに滑らかに進むのが基本です。

02 ルスカヤ・ホラ [ Russkaya Hora ]
 「ロシアのホラ」の意味です。4/4 拍子、Vポジションのシングル・サークルで踊ります。

03 シビルスキ・ハラヴォード [ Sibirski Chorowod ]
 シベリアのハラヴォードです。

04 アレクサンドロフスキー [ Alexandrovsky ]
 3/4 拍子のワルツで、ボール・ルーム・ダンスです。
 日本では、「山のロザリア」として有名ですが、アレクサンドロフスキーのタイトルの意味することは不明です。アレクサンドロフスカとも呼ばれています。
 18世紀の初め、ビヨートル大帝が民衆の娯楽のために、西ヨーロッパのボール・ルーム・ダンスを導入して以来、ロシアの踊りは東洋系から西洋系に一変したと言われています。その後もアンナ女帝、その他によって西洋化の傾向は維持されました。
 アレクサンドロフスキーは、旧ロシア時代のボール・ルーム・タイプの踊りだと言われています。つまり、ボール・ルームとしても踊られていましたが、平民たちも屋外などで踊っていたのです。
 この踊りの踊り方も様々ですが、音楽も沢山あります。ここでは、より美しい音楽を選びました。

05 エクスペクティション・ワルツ [ Expectation Waltz ]
 3/4 拍子の速いワルツです。サークル・フォーメーションでパートナー・ミクサーする踊り方とパートナーと最後まで踊り続ける踊りの2種類があります。現在は、後者の方が一般的の様ですが、私自身はミクサー方式の方が好きです。
 非常に美しいワルツですので、人気のある踊りです。

06 コロブチカ [ Korobuchka ]
 4/4 拍子のカップル・ダンスです。本来はミクサーしませんが、日本ではミクサー・ダンスとして定着している様です。
 日本でもお馴染みのロシア系の踊りです。意味は、「小箱」で、行商人の持つ行李の事を指します。

07 コハノチカ [ Kohanotchka ]
 タイトルは、「最愛の人」の意味です。 2/4 拍子のカップル・ダンスです。
 ロシアの踊りは、ペーザント・ダンス(農村風)とボール・ルーム・ダンス(都会風)にされますが、このコハノチカは、ボール・ルーム・ダンスに属し、洗練された踊りで流れる様に踊られます。ラシアン・ポルカによる踊りです。

08 トロイカ [ Troika ]
 トロイカとは、三頭立ての馬車のことで、極寒の地シベリアで生まれただけあって、かなり元気のいい踊りです。4/8 拍子、3重円の大サークルで、真ん中の人がミクサーしていく踊りです。全体を通してリープ・ランで踊るため、元気のいい人向きでしょうね。

09 カラピェット [ Karapet ]
 この踊りは、帝政ロシアの頃、ウクライナ地方で盛んに踊られていた踊りです。
 4/4 拍子、カップル・ダンスで、ラシアン・ポルカによって踊られます。

10 パ・デスパン [ Pas D'espan ]
 3/4 拍子のカップル・ダンスですが、ステップはランニング系で踊られます。

11 エスパン [ Espana ]
 やや速い3/4 拍子のカップル・ダンスです。

12 カスカード [ Kackad ]
 ウラル地方のグループ・ダンスです。カスカードとは、「小さな滝」の意味で、名称から想像できる様に、流れるようなラシアン・ステップと優雅な腕の動かし方、女性の持つスカーフの振りに特徴があります。
 4人、8人、16人のカスカードがあります。どの踊り方も、しとやかさや気品を表現できるのでデモ・ダンスに最適です。

13 コロブチカ・オリジナル [ Korobuchka Original ]
 この踊りの曲はイーゴリ・モイセイエフ氏の作品「ウクライナ組曲」です。4/4 拍子のカップル・ダンスです。

14 デーボチカ [ Debochka ]
 「娘さん」の意味で、2/4 拍子、ロングウェイズ・フォーメーションで踊られます。コロブチカと同じ旋律ですので、すぐに馴染めるし、踊りが格好いいのでデモに最適の踊りだと言えます。

15 ヤブロチコ [ Jablochko ]

16 ラシアン・ペザント・ダンス [ Russian Peasant Dance ]
 「月は輝く」 [ Moonshine ] というロシア曲に振りつけられた踊りです。音楽に合うように振りつけられていますが、順番を追うのではなく、一つ一つのステップをよく練習した方がいいでしょう。

17 ラトヴィアン・ペザント・ダンス [ Latvian Peasant Dance ]
 ラトヴィアの農夫の踊りです。3/4 拍子のカップル・ダンスです。
 ステップは、ラトビアン・ステップとマズルカ・ステップによって、全体的に弾むように踊られます。

18 ポーリャンカ [ Polyanka ]
 ウクライナの踊り。4/4 拍子のカップル・ダンスです。
 本来は、踊りの構成は決まっておらず、いくつかの基本ステップをベースに各人が得意のプレッシャドカを交えて踊るものです。つまり、プリャースカ(自由な一人踊り)に分類される踊りです。
 今日、私たちが踊っているポーリャンカは、アメリカでコンポーズされたものですが、ウクライナのステップを音楽にのせて創作されたものです。

19 ホパック [ Hopak ]
 ウクライナの踊りです。本来は、全員で輪を作って右へ、左へとラシアン・ステップで移動し、止まって手拍子をリズムに合わせて打ち、みんなの中に一人づつ出て行って各自が技を競い合う内容の踊りです。男性は跳躍、しゃがみこみ、足叩きをし、女性はターンを行います。優れた技を見せた者には惜しみない拍手がおくられ、場は大いに盛り上がります。中に出る人がいなくなると、再びサークルを作り、右、左に回り、また止まって拍手をする・・、このようにして、数時間も踊りを楽しむのがウクライナ式のホパックです。日本では、タタロチカの時にホパック的な盛り上がりを仕掛ける場面を見ることがあります。社会人より、学生のパーティーでよく見られますね。
 日本で踊られるホパックは、ウクライナ式ではなく、カップル・ダンスです。本来はプリャースカの踊りなのですが、カップルになっており、おまけに順番まで決まっています。みんなに踊りを指導するために構成したのかも知れません。こういうステップ・ダンスは、順番にこだわってしまうと踊りの面白さを失ってしまうため、一つ一つのステップを把握したならば、自由構成にしても良いと思います。

20 アルカン [ Arkan ]
 ウクライナの踊り。