CD-17
アメリカ
USA




01 ヴァージニア・ミクサー [ Virginia Mixer ]
 本来はラウンド・ダンスとして発表された踊りですが、ここでは、アメリカに分類しました。
 4/4 拍子、一回の踊りが32呼間で、日連発表曲を使えば、全曲で14回も踊れます。ということは、14人と踊れます。少ない人数のサークルでは、ちょっと厳しいものがありますが、パーティーなどでは、「ごあいさつ」の踊りとして重宝します。
 曲は、「キャリー・ミィ・バック・トゥー・オールド・バージニー」"Carry Me Back To Old Virginy"で、たくさんの方々の作品があります。その中でも一番好きなのは、ルイ・アームストロングの曲です(音楽)が、残念ながら最後の方で、飛び込み小節が一小節あるため踊りには向いていません。

02 ホワイト・シルバー・サンズ [White Silver Sands ]
 音楽(音楽)。
 ホワイト・シルーバー・サンズ・ミクサー、ニブロ・ミクサーとも呼ばれます。
 私は、スリム・ホイットマン [ Slim Whitman ] の歌うものが好きです。

03 タンゴ・ポキート [ Tango Poquito ]
 タンゴの動きを取り入れたラウンド・ダンスです。ミクサー曲であり、一回の踊りが32呼間ですので、多くの方と踊ることができます。

04 ジー・ケー・ダブル・ミクサー [ G.K.W. Mixer ]
 騎兵隊に関する4つの西部劇映画の音楽のメドレーです。曲は、黄色いリボン〜ザ・ガール・アイ・レフト・ビハインド・ミー〜黄色いバラ〜イン・オールド・カリフォニーです。非常に簡単な踊りですので、初心者にも十分に楽しむことができることでしょう。ラウンド・ダンスです。

05 キャトル・コール・ワルツ [ Cattle Call Waltz ]
 キャトルコールとは、「牛を呼ぶ声」のことです。カントリー・ヨーデルの名曲として多くの方がカバーしています。
 「コーナーさん左手回り、パートナーさん通り越してお次のレディーとワルツで回ろう×2回
  ロック・ロック、ワルツで回ろう、ロック・ロック、レディーを送って
  ロック・ロック・ワルツで回ろう、レディーを回してごあいさつ」
 という踊り歌もあるようで。
 慣れていない人がいると潰れるのは必至ですので、よく練習してから練習してから踊りましょう。
 この踊りは最初、ディック・モンゴメリー氏によってスクエア・ダンスとして発表されましたが、後にロイド・ショウ氏の改良によって、現在多く踊られているサークル・ミクサーの踊りとして定着しました。

06 レッド・ウィング [ Red Wing ]
 2/4 拍子、プレイ・パーティー・ダンスです。2〜4カップルでサークルをつくり、会場内に点在します。

07 テン・プリティ・ガールズ [ Ten Pretty Girls ]
 4/4 拍子のライン・ダンスですが、カップルでもOKです。

08 ボサノヴァ [ Bossanova ]
 ボサノヴァとは、元々ブラジルの音楽で、「新しい感覚」の意味です。フォークダンス界でボサノヴァを踊る場合は、ボブ・アンド・リル・ウヮースの振り付けた「踊ろうボサノヴァ」が一般的です。
 ラテン系の踊りでは、両手を腰より下げないようにすると雰囲気が出ます。
 この音楽は、ブレイム・イット・オン・ザ・ボサノヴァ [ Blame it on the Bossa nova ] で、1963年にジャズ・ヴォーカリストのイーディ・ゴーメ [ Eydie Gorme ] によって歌われました。ここでも、彼女の曲を選んでいます。
 最近では、ライン・ダンスとしての踊り方もあります(動画)。

09 ダンシング・イン・ザ・ストリート [ Dancing In The Street ]
 4/4 拍子のツー・ステップのラウンド・ダンスです。
 前踊りは、男性壁向きのバタフライ・ポジションで8呼間音楽を聴いたら、男性左足、女性右足より3歩下がってタッチ、タッチした男性右足、女性左足より3歩近づいてタッチし、LOD向きのセミ・クローズド・ポジションになります。
 パーティーなどでは、前の曲が終わって、余韻を感じる間もなく次の音楽を掛けることが多く、こういった前踊りが踊られなくなった傾向がありますが、やはり最初から最後まで踊った方が気持ちいいので、例会などでは練習をした方がいいでしょうね。

10 テネシー・ワルツ [ Tennessee Waltz ]
 この踊りも初期のラウンド・ダンスです。色んな方が歌っていますが、パティ・ペイジの歌うテネシー・ワルツが最もヒットしたと思います。歌詞は、「恋人とテネシー・ワルツを踊っていたら、たまたま旧友に出会い、私は恋人に旧友を紹介しました。その結果、旧友に恋人を盗られてしまったのです。私はあの夜とテネシー・ワルツを忘れることができない……」という感じです。テネシー・ワルツの歌の中にテネシー・ワルツという踊りが出てくるのは面白いですね。
 ツィンクル、ボックス・ワルツ、バレッター前進、ターニング・ワルツという簡単な振り付けと、誰もが知っているメロディーにより、フォークダンスの定番中の定番として人気があります。

11 アマナー・ワルツ [ Amanor Waltz ]
 音楽はノルウェーの民謡で、踊りはアメリカのアーノルド・マクマレイ氏によって振りつけられたので、アメリカ+ノルウェーの意味から、アマナー・ワルツと呼ばれています。

12 あの町この町 [ Golden Slippers ]
 古いタイプのスクエア・ダンスです。
 モダン・スクエアは、コーラーの指示によってダンサーが動くもので、踊りの順番はコーラーが組み立てており、ダンサーはフュギュアを覚えておけば踊りに参加できます。それに対し、古いタイプのスクエア・ダンスは、音楽に合わせて踊りのフュギュア、順番が決まっていますが、モダン・スクエア程に難しいフュギュアはなく、ある程度のレッスンによって誰もが楽しく踊れます。
 あの町この町は、スクエア・ダンスの導入曲としては最適と言えます。構成によって異なりますが、バズ・スイング、フォアード・アンド・バック、プロムナード、アーチ、グランド・チェーンなどの初歩的なスクエア・ダンスのフュギュアによって踊られるため、抵抗なく踊りを楽しめることと思います。
 同じ曲を使ったゴールデン・スリッパーズという別の踊り方もあります。

13 グランド・スクエア [ Grand Square ]
 古いタイプのスクエア・ダンスです。間踊りで繰り返すグランド・スクエアという動きをタイトルにしています。日本では、本踊りの部分も統一して踊られていますが、本来はコーラーが自由にフュギュアを組み立ててコールし、踊り手がそれに従って踊ります。

14 ネリー・グレイ [ Nellie Gray ]
 古いタイプのスクエア・ダンスです。1組が各組を訪問するタイプの踊りです。
 また、日本では、2組が自由に散在したレク・ダンスとしても踊られています。スクエア・ダンスとしても、レク・ダンスとしても、非常に楽しい踊りです。

15 ネリー・ブライ [ Nelly Bly ]
 ご存知、フォスター作曲のネリー・ブライです。
 踊りは、古いタイプのスクエア・ダンスです。ネリー・ブライは人気のある曲であり、この曲で踊られるスクエア・ダンスは非常に多いのですが、今日では、テキサス・スターと呼ばれるニブロ氏紹介のものが一般的です。

16 オー・スザンナ [ Oh Susanna ]
 古いタイプのスクエア・ダンスです。簡単なフュギュアしか出てきませんので、スクエア・ダンス初心者には最適だと言えます。ただし、バズ・スイング、ドーシードー、プロムナードなどの最低限の動きを知らなければ踊りになりません。シングル・サークルでの、ミクサー・ダンスとしての踊り方もあります。

17 エリザベス・カドリール [ Elizabeth Quadrille ]
 3/4 拍子、ワルツ・カドリールです。
 カドリールは、18世紀中頃にフランスで流行したグループ・ダンスですが、このエリザベス・カドリールは、1950年頃にアメリカで創作された新しいカドリールです。美しい音楽と流れるような踊りは、日本でも大人気の踊りとなりました。

18 メープル・リーフ・ジグ [ Maple Leaf Jig ]
 コントラ・ダンスです。
 6/8 拍子、ロングウェイズ・フォーメーションによって踊られます。

19 ザ・マーケット・ラス [ The Market Lass ]
 コントラ・ダンスです。
 3組がセットになり、ずらりとコントラ隊形になって踊ります。

20 ヴァージニア・リール [ Virginia Reel ]
 6カップルによるコントラ・ダンスです。6/8 拍子(ジグ)と2/4拍子(リール、マーチ)の組み合わせによる音楽がよく使われています。
 アメリカの踊りとして最も世界中に知られているのは、何と言っても、このヴァージニア・リールでしょう。映画「風と共に去りぬ」「バック・トゥー・ザ・フューチャー3」などで取り上げられることによって、有名になった踊りだと言えます。
 元々はイギリスの踊りの Sir Roger de Coverly です。
 ヴァージニアとは、16世紀にイングランドのローリィ卿が、新大陸のこの土地に上陸した際に、恋人であったエリザベス一世女王に因んで名づけたものです。また、リールとは、ケルト族起源の踊りの事です。
 映画「風と共に去りぬ」で踊られていた様に、初期のバージニア・リールは、両端の2組ばかりが中心で踊るため、他の4カップルが退屈となり、だんだんと一般的には踊られなくなりましたが、全カップルが同様に踊る現在の踊り方になってから大人気の踊りになりました。日本には鹿鳴館時代に旧方式が伝えられ、戦後に新方式が混乱のままに多く紹介されたため、定着するのには時間がかかりました。現在では、どこのパーティーでも取り上げられている踊りです。